実刑は避けたい!~執行猶予を受ける条件や必要はこととは?

執行猶予判決を受けるための条件は様々ありますが、一番大切なことは、裁判で被告人によって有利な情状を立証し、裁判官に実社会生活を送る中で更生できると思わせることができるかどうか、です。

この記事では執行猶予は執行猶予後の留意点、執行猶予を受けるための条件や必要なことについて解説します。

執行猶予について気になる方はぜひ参考にしてみてください。

執行猶予とは

執行猶予は、罪に問われた方が有罪ではあるものの、情状に酌量すべき点があることから、刑の執行を一定期間猶予し、一定期間を経過した後はその刑に服さなくてもよいという制度です。

執行猶予には①刑の全部の執行を猶予する「全部執行猶予」と、②刑の一部の執行を猶予する「一部執行猶予」の2種類があります(この記事では①について解説します)。

①の場合、たとえば、判決で「懲役2年 4年間執行猶予」と言い渡されます。

この場合、4年間を無事に経過すれば懲役2年の刑には服さなくていいですよ、ということになります。

②の場合、たとえば、判決で「懲役2年 うち1年を4年間執行猶予」と言い渡されます。

この場合、1年間は刑務所で服役しなければいけません。

しかし、残り1年は4年間を無事に経過すれば刑に服さなくていいですよ、ということを意味しています。

執行猶予後の生活と留意点

執行猶予後は刑務所に服役することなく社会内で生活することができます。

法律上の制約なく日常生活を送ることができます。

しかし、執行猶予はあくまで刑の執行を「猶予」されたにすぎません。

つまり、将来執行猶予を取り消され、服役しなければならなくなる可能性もあるのです。

よくあるのが、執行猶予期間中に罪を犯した場合です。

あと一つは、執行猶予期間中保護観察に付されたものの、遵守事項を守らなかった場合です。

十分留意しましょう。

全部執行猶予を受けるための条件

全部執行猶予は「最初の執行猶予」と「再度の執行猶予」の2種類があります。

それぞれみていきましょう。

最初の執行猶予

最初の執行猶予を受けるための条件は、

  • ア、言渡しを受ける刑(宣告刑)が3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金であること
  • イ、判決前に禁錮以上(死刑、懲役)の刑に処せられたことがない、あるいは処せられたことがあっても服役が終わった日から5年以内に禁錮以上の刑に処せられたことがないこと
  • ウ、情状に酌量すべき点があること

です。

まず、そもそも(ア)「3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金」の判決を受けることができない殺人罪、放火罪などの重大犯罪の罪では、動機によほどの酌量すべき事由がない限り執行猶予を受けることができません。

(イ)が分かりづらいですが、

  • 初犯の人
  • 判決前の前科が罰金刑以下である人
  • 前科を有しているものの執行猶予期間が経過した人
  • 服役した(禁固刑の執行を受けた)ものの、服役が終わった日から5年が経過し
    その間禁錮以上の刑に処せられたことがない人(刑務所に服役してない人、執行猶予付き判決を受けたことがない人)

は執行猶予を受けることができます。

(ウ)情状には、犯罪そのものに関する情状(犯情)と、犯情以外の一般情状があります。

一般情状の項目には、被告人の反省の有無、被害弁償・示談の有無、被害者・遺族の処罰感情、更生可能性の有無、再犯可能性の有無、社会的制裁の有無などがあります。

執行猶予を獲得できるか否かは、これらの一般情状を裁判で証拠の提出や尋問によって立証し、執行猶予か否かを決める裁判官にインパクトを残せるか否かにかかっています。

再度の執行猶予

再度の執行猶予を受けるための条件は、

  • ア、言渡しを受ける刑(宣告刑)が1年以下の懲役又は禁錮であること
  • イ、前刑の全部の執行猶予を受けたこと
  • ウ、情状に「特に」酌量すべき点があること

です。

再度の執行猶予は(イ)全部の執行猶予期間中である方が対象ということがポイントです。

そのため再度の執行猶予を受けるためのハードルが最初の執行猶予に比べて格段に高くなっています。

まず、(ア)最初の執行猶予では「3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金」だったのが、「1年以下の懲役又は禁錮」となっています。

また、情状に「特に」酌量すべき点があること、とされています。

したがって、再度の執行猶予を獲得するには、一般情状の立証において、社会内更生が許されていながらなぜまた社会内更生が適当なのか、裁判官を納得させるだけの大きなインパクトを残す必要があります。

特に、更生可能性の有無、再犯可能性の有無に関しては極めて重要です。

なお、再度の執行猶予の場合、必ず保護観察に付されます。

再度の執行猶予期間中に罪を犯した場合は必ず実刑です。

まとめ

以上、執行猶予について解説してまいりました。

執行猶予の獲得を目指すということは、前提として犯した罪を認めるということになります。

したがって、裁判で主となるのは情状立証であり、この情状立証によっていかに裁判官にに実社会生活を送る中で更生できると思わせることができるかが執行猶予を獲得するための鍵となります。

いかなる立証をするのかは選任されている弁護人とよく相談して決める必要があります。

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