釈放・保釈とは?~早期実現に向けて必要なこと、家族ができること

ご家族が逮捕された勾留されたという場合、多くの方が一刻もはやく釈放してあげたいと思われることでしょう。

刑事事件においては釈放される段階を大きく、

  • 逮捕後勾留前
  • 勾留後起訴前
  • 起訴後の段階

に分けることができます。

以下ではその段階について解説しますので、まずは、ご家族が今現在どの段階にあるのか確認しましょう。

その上で、早期釈放・保釈を実現するためには、弁護士の弁護活動が必要不可欠といっても過言ではありません。

そこで、各段階で弁護士はどんな活動をしてくれるのか、家族としてできることはどんなことか、という点についても解説してまいります。

釈放・保釈とは

身柄拘束を解かれることを釈放といいます。

刑事事件における釈放には、勾留前の釈放、勾留後起訴前の釈放、起訴後の釈放にわけることができます。

まずは、以下で逮捕後の刑事事件の流れを確認しましょう。

逮捕後勾留前の釈放

勾留前の釈放は、上記図①から⑧までに釈放されることを指します。

釈放されるタイミングは大きく、③警察の弁解録取後、⑤検察の弁解録取後、⑦裁判官の勾留質問後の3段階に分けることができます。

勾留後起訴前の釈放

勾留後起訴前の釈放は、⑨捜査中に釈放されることを指します。

⑧勾留決定後はじめは10日間、その後やむを得ない事由が認められる場合は最大で10日間、勾留期間を延長されます。

その期間中に釈放されることがあります。

起訴後の釈放

起訴後の釈放は「保釈」のことを指します。

つまり、起訴され刑事裁判期間中に釈放されることを保釈といいます。

保釈の申立てが認められるのは「被告人」のみなので、保釈は起訴後にしか認められていません。

釈放・保釈のために必要となること

早期釈放・保釈を実現するためには、捜査機関や裁判所に申し立てを行っていく必要があります。

弁護人の弁護活動

捜査機関や裁判所への申し立ては様々な法的知識が要求されますから、申し立てには法律の専門家である弁護士の力を必要とします。

勾留前の弁護活動

勾留前の弁護活動としては、捜査機関や裁判所への働きかけです。

具体的には、捜査機関や裁判所へ身柄拘束が必要でない旨の意見書を提出したり、場合によっては検察官や裁判官と面接して釈放を促します。

ご家族としてはまず弁護士の種類(私選か国選か)を検討する必要があります。

なお、勾留前の段階では、私選の弁護士のみ弁護活動を行うことが可能です。

勾留前の釈放を目指す方は私選の弁護士に弁護活動を依頼しましょう。

勾留後起訴前の弁護活動

勾留後起訴前の弁護活動としては、勾留決定に対する不服申し立て、あるいは検察官に対する働きかけがメインです。

不服申し立ての手段としては、勾留裁判に対する準抗告の申し立て、あるいは勾留取消し請求があります。

検察官に対する働きかけは、意見書の提出や検察官との面接です。

ご家族としては、本人の釈放後のことを考えてきちんと受け入れられる体制を整えておくことが必要です。

起訴後の弁護活動

起訴後の弁護活動は保釈請求です。

保釈請求にあたっては、保釈請求書という書面にご家族などの身元引受人となる方の「上申書」、「身元引受書」、本人の「誓約書」などの書類を添付して裁判所に提出します。

ご家族としては、引き続きご本人を受け入れる体制を整え、保釈保証金を準備する必要があります。

示談交渉

示談交渉も釈放に向けた弁護活動の一つです。

そもそも、どうして身柄拘束(逮捕・勾留)されるのでしょうか?

それはご本人に罪証隠滅のおそれ、逃亡のおそれがあると認められるからです。

しかし、仮に示談が成立した場合はどうでしょうか?

まず、示談は、基本的に本人が罪を認めていることを前提としています。

罪を認めているということは、それだけ物的証拠を隠匿したり、証人を威迫するなどの罪証隠滅行為に出たりするおそれはないと判断されやすくなります。

また、示談が成立すると軽微な事案ほど不起訴処分や執行猶予付き判決を獲得しやすくなります。

ということは、刑罰をおそれて逃亡するおそれはないと判断されやすくなります。

生活環境の整備

これはご家族などの釈放後に本人受け入れる方がやるべきことです。

釈放されてからではなく、釈放される前から準備する必要があります。

たとえば、万引きを繰り返す窃盗症、薬物使用を繰り返す薬物依存の方を受け入れる場合は、ご本人が釈放される前から、弁護士や専門機関に相談するなどして釈放後、再犯防止に向けた治療のための生活環境を整えておく必要があります。

そのことが結果として、早期釈放に繋がりやすくなります。

まとめ

以上、刑事事件における釈放の段階は大きく

  • 逮捕後勾留前
  • 勾留後起訴前
  • 起訴後

の3つに分類されます。

そして、どの段階でもいえることは

  • 弁護士に弁護活動を行ってもらうこと
  • 本人が釈放された後の生活環境を整えること

が必要だということです。

ご家族が拘束され一刻も早い釈放・保釈を望まれる方は、以上のことを参考にされてください。

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