勾留期間が延長する理由は何か?流れや阻止するための弁護活動について

勾留逮捕に引き続く身柄拘束のことです。

逮捕後に裁判官の勾留決定を受けると、まず10日間身柄を拘束されることが決まります。

その後、さらに勾留の期間が延長されるのが勾留延長です。

この記事では、その勾留延長について詳しく解説してまいります。

勾留延長とは?

勾留延長とは、始めの勾留期間(10日間)経過後に、「やむを得ない事由」がある場合に限って勾留期間が延長されることをいいます。

警察に逮捕され、その後、検察官の勾留請求→裁判官の勾留請求の許可、という手続きが進むと10日間の身柄拘束(勾留)が決定します。

この間、弁護人が不服申立て(準抗告、勾留取消し請求)を行ってそれが認められるか、検察官が勾留の理由、必要性がないとは判断した場合でなければ釈放されません。

そして、釈放されずに勾留期間の10日目以降も勾留されるのが勾留延長です。

勾留延長の要件~「やむを得ない事由」とは?

勾留延長の要件である「やむを得ない事由」とは、被疑者の身体を拘束したままで捜査を継続しなければ事件の処分を決し難い場合をいいます。

「事件の処分を決し難い」とは、起訴か不起訴かを判断することが難しいという場合のみならず、起訴するとしても正式起訴するか略式起訴するか(罰金を求刑するか)の判断が難しい場合も含みます。

また、やむを得ない事由があるかどうかは、上記の事情に加えて、10日間の勾留期間内に捜査を尽くすことができなかったことが相当かどうか、勾留期間を延長すればその期間内にその捜査を遂げる見込みがあるかどうか、という視点からも判断されます。

「やむを得ない事由」の例としては

  • 被疑者(共犯者)多数
  • 被疑事実多数
  • 関係者多数
  • 証拠物多数
  • 計算複雑
  • 被疑者・関係者らの供述の食い違い
  • 参考人の所在不明等による取調べ未了
  • 実況見分未了
  • 鑑定未了 など

なお、警察、検察の多忙を理由とする勾留延長は認められません。

また、被疑者が黙秘、否認していること自体を理由に勾留延長することも認められません。

これを認めてしまうと、憲法や刑事訴訟法で被疑者・被告人に黙秘権を補償した意味が失われてしまうからです。

もっとも、被疑者が黙秘、否認しているために証拠の収集が困難である、供述を変遷させているためその裏付け捜査が必要で時間を要する、などという事情が認められる場合には勾留延長が認められてしまう場合もあります。

勾留延長の期間

勾留延長の期間は、一定の事件を除き、最大で10日間です。

最大というのは、5日の場合もあれば7日の場合もあるということです。

勾留延長前のはじめの勾留期間は10日間と決まっていましたが、勾留延長の期間は裁判官の裁量で決めることができます。

もっとも、裁判官が5日の勾留延長を許可したところ、再び検察官の2日間の勾留延長請求を許可して、2日間だけ勾留期間が延長されるなどという、勾留延長の再延長は認められています

なお、勾留延長期間の満了日(勾留延長期間が終わる日)が土日祝日にかかる場合は、その日の直近の平日を勾留延長期間の満了日とされることが多いです。

勾留延長されるまでの流れ

勾留延長は、担当検察官による勾留延長請求からはじまります

担当検察官は、はじめの勾留期間の3日から4日ほど前から、捜査状況の進捗をみて勾留延長が必要かを検討します。

そして、勾留延長が必要と判断した場合は勾留延長請求書という書類を作ります。

勾留延長請求書には、検察官が必要と考える勾留延長の期間などが記載されています。

また、勾留延長請求書の別紙が添付され、その別紙には、なぜ検察官が勾留延長を必要と判断したのか、つまり、検察官が考える勾留延長の理由が記載されています。

検察官は上司の決裁を受けた後、勾留延長請求書と事件記録を請求先の裁判所に提出して勾留延長を請求します。

検察官が勾留延長の請求を行うのは、はじめの勾留期間満了日の遅くとも1日前です。

なぜなら、勾留期間満了日に勾留延長請求しても、仮に不許可となった場合に、その日に被疑者を釈放しなければならなくなり、釈放までに処分を決めるまでの暇がなくなってしまうからです。

次に、検察官から請求を受けた裁判官は、検察官が作成した上記の別紙や事件記録を見て、勾留延長することにつき「やむを得ない事由」があるかどうかを見極めます

その上で、勾留延長を許可するか不許可(却下)にするか判断します。

許可する場合は、勾留延長の期間を決めます。裁判官は捜査官ではないため、捜査の詳細な状況まではわかりません。

したがって、裁判官は、検察官が請求した期間を一定程度尊重しますが、他方で、「ここまで延長期間が必要かな?」と考えたときは、検察官に「ここまで必要ですか?」などという確認の電話をすることもあります。

裁判官は、検察官の反応や回答の内容を踏まえた上で検察官が請求したとおりの勾留延長期間を許可することもあれば、1日~3日程度短くした勾留延長を許可することもあります。

他方で、裁判官が検察官の勾留延長請求を不許可とした場合は、検察官からその判断に対して不服(準抗告)を申し立てられることがあります。

その場合、検察官の不服申し立てに対する判断がなされるまでは釈放されません。

そして、検察官の不服申立てが認められなかった場合は釈放されますが、認められた場合は、検察官の請求どおりの期間、あるいは裁判官が必要と認めた期間分だけ勾留延長されます。

勾留延長された場合は、勾留の理由、裁判官の記名・押印等が掲載された勾留状(はじめの勾留で発布された「勾留状」の2枚目)が発布されます

その勾留状は検察官を通して警察の留置場職員に交付されます。被疑者は、この勾留状を見て勾留延長されたことを正式に知ります。

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勾留延長に対する弁護活動

弁護人による勾留延長に対する弁護活動は勾留延長請求の阻止に向けた弁護活動勾留延長請求が許可されたことに対する弁護活動があります。

前者については、検察官に対して「勾留延長請求に対する意見書」を提出して、やむを得ない事由がないため、勾留延長請求しないことを求めていきます。

後者については、裁判所に対して「勾留延長許可の裁判に対する準抗告申立書」を提出して、勾留延長の取消し、あるいは勾留期間の短縮を求めていきます。

まとめ

勾留延長されると最大10日間、勾留期間が延長されます。

勾留延長前の勾留期間が10日、勾留前の逮捕期間が約3日ですから、勾留延長されると逮捕から起算して最大で約23日身柄を拘束される可能性があるということになります。

仮に、それだけ身柄を拘束されると仕事やプライベートなどに影響を及ぼしかねません。

一刻も早い釈放をお望みの場合は、当事務所が全力でサポートさせていただきます。

なお、当事務所は年中無休で相談を無料で受け付けしております。

交流夜景事件に関する悩みを抱えているのであれば、お気軽にご相談ください。

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