万引きで逮捕されたらどうなる?その後の流れなども解説

万引きはスーパーやコンビニ、本屋など身近で発生しやすい犯罪です。しかし、身近で発生しやすいと言っても、「軽い犯罪」ではありません。

 

万引きとはどのような罪に該当するのか、逮捕された場合にどうなるのか、逮捕後の流れなども解説します。

 

万引きとは?成立要件や、逮捕される場合、されない場合を解説

万引きとは、店舗の承諾なく代金を支払わずに商品を持ち出す行為をいいます。

万引きはれっきとした犯罪行為であり、万引きは刑法第235条の窃盗罪に該当します。

 

刑法第235条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

 

ここでは、万引きの成立要件と、万引きで逮捕されるかどうかについて解説します。

 

万引きによる窃盗罪の成立要件(4つ)

  • 他人の占有する財物であること
  • 窃取すること
  • 故意があること
  • 不法領得の意思があること

 

「占有」とは、事実上支配している状態をいいます。手に持っているだけではなく、自宅や店舗、車に置いてある場合なども、占有にあたります。

 

「財物」とは、基本的には財布や時計など、形のある有体物を指しますが、電気やWi-Fiのように管理できるものであれば、無体物であっても財物とされます(大判明36・5・21刑録9輯874頁)。

 

「窃取」とは、占有者の意思に反して、占有者の財物に対する占有を排除し、財物を自己や第三者の占有に移すことです。

 

「故意」とは、犯罪行為であることの認識がありながら行為におよぶことです。誤って会計前の商品を店外に持ち出してしまった場合には、故意が無いため窃盗罪は成立しません。

 

「不法領得の意思」とは、権利者を排除し、他人の物を自己の所有物としてその経済的用法にしたがい、利用または処分する意思のことを指します。

 

万引きで逮捕される場合(事例)

それでは、どのような場合に万引きで逮捕されるのでしょうか。

 

現行犯逮捕される場合

万引きで逮捕される代表的な事例が、店舗の店員・警備員万引きGメン等による現行犯逮捕です。

 

未会計の商品をカバンなどに入れた状態で店を出た瞬間に声を掛けられるパターンがよくあります。

 

その後事務所等に連れていかれ、事情を聴かれる間に警察に通報され、逮捕されます。

 

後日逮捕される場合

防犯カメラの映像から警察が犯人を特定し、逮捕状を請求して逮捕するケースが大半です。

 

商品が万引きされていることに気が付いた店員等が防犯カメラを確認したところ、犯行の一部始終が映っていて、そこから犯人が判明。

 

防犯カメラの性能が向上したことにより、犯人の姿かたちや手にした商品まではっきり捉えられます。

 

逮捕後すぐ釈放された場合

万引きの場合、以下の場合は逮捕されてもすぐに釈放されることがあります。

  • 被害が小さく、微罪処分となった場合
  • 在宅事件に切り替わった場合

 

在宅事件になった場合は、事件の捜査はそのまま続けられます。釈放されたからと安心して放置していると、起訴されて裁判で有罪となって罰金刑が科されることもあり得ます。

 

最近は、万引きの初犯で仕事や家庭があるといった事情あり、容疑を認めている場合には釈放され、在宅事件となる場合が増えています。しかし、在宅事件になっても無罪になったわけではありません。

 

気が付いた時には起訴されて前科が付いてしまったとならないよう、早急に弁護士に相談しましょう

 

未遂の場合

万引きは未遂も罰せられます(刑法第243条)。したがって、万引きしようとしたけれど、実際には財物を窃取できなかった場合にも逮捕される可能性があります。

 

未成年者の場合

18歳未満の未成年が万引きした場合には、年齢によって逮捕の有無や処分の内容が異なります。(確認お願いします。)

 

【14歳未満】

14歳未満は刑事責任を問われないため、逮捕されず、刑罰も受けません。

 

ただし、警察から事情を聴かれる、児童相談所へ送致されて注意や一時保護を受ける可能性があります。また、保護者が警察や児童相談所から注意を受ける場合もあります。

 

【14歳以上】

14歳以上の未成年であれば、刑事責任を問われます。成人と同様に、逮捕・勾留される可能性もあります。

 

ただし、殺人などの凶悪犯罪を除き、未成年は原則として刑事裁判にかけられないので、万引き行為のみで刑罰を受ける可能性は低いでしょう。

 

14歳以上の未成年は、捜査機関による捜査が終わるとすべての事件が家庭裁判所に送致されます(少年法41条、42条1項)。家庭裁判所に送致された後は、必要に応じて最長で8週間の観護措置を受け、少年鑑別所へ収容される可能性があります。

 

その後、家庭裁判所が家庭環境などの調査を実施し、審判に付すべきだと判断すると、少年審判が開かれて処分が決定します。

 

処分には、少年院送致のほか、「保護観察処分」があります。

 

万引きで逮捕されない場合

警察から電話があり、万引きをしたか聞かれたけれど、その後は音沙汰もなく逮捕もされない場合もあります。その後も連絡がなく、逮捕されるかどうか不安な方もいるかもしれません。

 

警察が捜査を行って、「逮捕の必要性が無い」と判断したために逮捕はされていないけれど実は在宅事件として捜査をしていた場合、のちに在宅起訴されて裁判で有罪となることもあります。

 

少しでも不安を感じたら、弁護士に相談しましょう。

 

万引きによる逮捕後の流れ

万引きで現行犯逮捕された場合には、通常は店舗の事務所等に連れていかれた後、警察へ通報され、逮捕されます。

 

万引きは窃盗なので、通常の取り調べのプロセス通りに進みます。

<逮捕の流れ>

 

万引きでの逮捕~送致

万引きで逮捕されたあとは、警察署に連行され、警察での取り調べが行われます。以下の一定の条件を満たせば、警察官の判断で「微罪処分」として釈放されることもあります。

 

  • 被害額が少ない
  • 示談が成立している
  • 常習性がない
  • 身元保証人がいる

 

しかし、これらとは逆に被害額が大きい、常習犯である、逃亡の危険性があるなどの判断がなされると、身柄拘束が続く可能性があります。

 

警察は逮捕後48時間以内に事件を検察に送致します。

 

送致~勾留決定

警察から事件を送致された検察は、再度被疑者への取り調べを行い、送致から24時間以内に引き続き被疑者の身柄を拘束するかどうかを判断します。

 

逃亡のおそれや証拠隠滅のおそれがあると判断されると、検察は裁判所に「勾留請求」を行います。

 

例えば、万引きについて否認している場合、定職についていない場合、住所不定の場合には、身柄拘束が必要と判断されやすいといえます。

 

勾留決定~勾留延長

裁判官が犯罪の嫌疑と、身柄拘束の必要性を認めると勾留状が発付され、逮捕に引き続き10日間、最大で20日間被疑者は身柄を拘束されたまま取り調べを受けます。

 

起訴・不起訴の決定

検察は勾留期間中に、事件の起訴・不起訴を判断します。不起訴になると、逮捕されている場合には即日身柄を釈放され、在宅事件の場合には、そこで終了となります。

 

起訴後勾留

正式に起訴され、公判請求となった場合には裁判中も引き続き身柄を拘束され続けます。帰宅したい場合には保釈手続きを行い、認めてもらう必要があります。

 

刑事裁判

起訴されたときは、被疑者は「被告人」と呼ばれる立場になります。起訴されると、略式裁判か正式裁判を受けることになります。

 

略式裁判は、公判を開かずに罰金刑を言い渡して終了する簡単な手続きです。

略式裁判の場合には、罰金を支払えばすぐに釈放してもらえる反面、公判が開かれないため言い分を主張できません。

 

被告人本人が罪を認めていて、軽微な事件かつ初犯の場合には略式裁判になる可能性が高いです。しかし、初犯でも被害額が高額な場合や、前科がある場合等には正式裁判になることもあります。

 

被告人本人が罪を認めていない場合には、正式裁判になります。

 

万引による逮捕後にすべきこと

万引きで逮捕されてしまったらするべきことは何か?逮捕後に必要な対応について解説します。

 

すぐに弁護士を呼ぶ

まずは弁護士に相談しましょう。今後の流れや見通し、取り調べへの対応などのアドバイスを受けられます。

 

特に最初の取り調べでの供述によって、今後の処分の内容等に影響を与える可能性が高いため、なるべく早い段階から弁護士のアドバイスを受けることが重要です。

 

罪に対する深い反省をする

万引きで捕まった場合には、罪に対する深い反省が必要です。

弁護士に間に入ってもらい、まずは被害の弁償をし、それとともに店舗側へ真摯な謝罪をしましょう。

 

そのうえで示談に応じてもらえるよう交渉してもらいましょう。示談に応じてもらえた場合には、不起訴処分になる可能性が高くなります。また、起訴された場合にも量刑判断に際して考慮され、刑が減軽される可能性が高くなります。

 

家族に協力してもらう

逮捕されると最大で23日間もの身柄拘束を受ける可能性があります。身柄拘束をされている間は、学校や会社へは行けません。無断欠席や無断欠勤とならないように家族の協力が必要です。

 

また、身柄拘束が長引くにつれて退学や解雇などの不利益を受ける可能性が高くなります。これを避けるためにも家族の協力が不可欠です。

 

具体的な再犯防止策を考えて実行する

今後二度と万引きをしないため、再犯防止に向けた取り組みが必要になります。

ここでも家族の協力が必要です。店舗に行くときには家族に同行してもらう等、自分一人で買い物に行かない環境づくりをすることが重要です。

 

万引による逮捕後、弁護士ができること

万引きで逮捕された場合に弁護士ができることについて、逮捕の流れに沿って説明します。

 

万引きでの逮捕~送致|釈放または微罪処分を目指す

万引きで店員等にみつかり、警察を呼ばれて逮捕されてしまった場合、すぐに弁護士を呼びましょう。

 

警察の取り調べに対してどのように答えてよいのか、今後どのようになるのか、不安で一杯になると思います。まずは弁護士に相談して、取り調べに適切に対応しましょう。

誘導に乗って事実と異なる供述をしてしまわないように、自分に不利な供述調書が作成されることがないようにしましょう。

 

なお、警察に逮捕されて家族が心配している場合、家族との連絡を取ってもらうこともできます。

 

弁護士は、捜査機関に対して、逃亡のおそれがないことや証拠隠滅のおそれがないことなどを主張し、早期の身柄解放を目指して活動します。

 

また、弁護士の活動の一環として、店舗側との示談交渉があります。店舗によっては示談交渉に全く応じてくれないところもありますが、被害の弁償等を早急にすることにより、被疑者が真摯に反省している姿勢を示すことも重要です。

 

なお、送致される前に店舗側が示談交渉に応じてくれた場合には、「微罪処分」として釈放してもらえることがありますので、まずは微罪処分で釈放してもらうことを目指します。

 

送致~勾留決定|勾留されずに釈放を目指す

逮捕されたまま検察官へ送致されてしまった場合の弁護士の活動は、勾留質問の前に、適切な身元引受人がいて逮捕の必要性が無いこと、示談交渉を進めているため勾留の必要性が無いことなどを捜査機関や裁判官に対して主張します。

 

この段階で示談が成立した場合には、勾留の回避や、不起訴を獲得できる可能性が高くなります。

 

不起訴を獲得できれば釈放されて、前科も付きません。

 

勾留決定~勾留延長|延長に対する不服申立て

勾留後、引き続き勾留延長がされた場合には、勾留延長に対する不服申し立て(準抗告)をして、早期の身柄解放を目指します。

 

起訴・不起訴の決定|不起訴処分を勝ち取る

起訴後でも被害者との示談が成立すれば、不起訴処分を勝ち取る可能性が高くなります。

 

起訴後勾留|保釈を目指す

起訴後にそのまま勾留されてしまった場合には、さらに勾留が長く続きます。既に証拠は裁判所に提出されているので証拠隠滅のおそれが無いことや、逃亡のおそれが無いことなどを主張して、保釈請求をします。

 

刑事裁判|略式起訴・罰金刑・執行猶予を勝ち取る

仮に起訴されたとしても、弁護士を通じて家族のサポート体制を整え再発防止策を立てたり、被告人の真摯な反省の姿勢を見せることで刑事処分を軽くする有利な事情として考慮してもらえる可能性が高くなります。

 

万引きで逮捕されたらどんな刑事処分が科される?

万引きは窃盗罪にあたります。窃盗罪の刑罰は、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金と定められています。

 

万引きと言うと軽く聞こえるかもしれませんが、窃盗罪という正式な犯罪であり、行為態様によっては他の犯罪(事後強盗等)が成立する可能性もあります。

 

ここでは、万引きで逮捕された場合の刑事処分について解説します。

 

万引きの初犯の場合

万引きでは、被害金額が重視されます。ただし、初犯かつ以下に当てはまる場合は微細処分で済むこともあります。

 

  • 被害金額が少ない、
  • 事実を認めて被害弁償等も済んでいる
  • 被害者が許している

 

起訴前に示談ができれば不起訴処分になる可能性も高くなります。

 

起訴されても、示談ができていれば執行猶予や、10~30万円の罰金刑で済むこともあります。

 

しかし、初犯でも以下の場合は正式裁判になる可能性があります。

 

  • 被害金額が高額な場合
  • 行為態様が悪質な場合
  • 共犯の存在が疑われる場合 など

 

万引きの2回目以降の場合

2回目でも罰金刑になる可能性が高いですが、被害金額が高額な場合には正式裁判になることも多いです。正式裁判になった場合には、懲役・罰金刑になることがあります。

 

3回目、4回目と繰り返す再犯の場合には被害金額にかかわらず懲役・実刑となることもあります。

 

万引きをしたあとに盗んだものを返したらどうなる?

万引きをしてしまったけれど、後になって怖くなり店舗側にばれる前に返した場合、万引きは成立するのでしょうか?

 

・後で返しても窃盗罪が成立する

万引きは窃盗罪の成立要件に該当した時点で成立します。つまり、他人の占有する財物を故意に窃取した時点で窃盗罪が成立しているので、後で返しても窃盗罪が成立します。

 

それでは、犯行が発覚する前に返しても何の得も無いのか?といえばそう言う訳ではありません。

例えば以下のような意味があります。

 

  • 示談が成立しやすくなる
  • 微罪処分で終了になる
  • 不起訴処分になる
  • 量刑判断に影響を及ぼす

 

まとめ

万引きとはどのような犯罪なのか、逮捕された後の流れ、量刑などについて解説しました。逮捕後なるべく早く弁護士に相談することで被害者との示談が成立しやすくなったり、早期釈放を目指したり、量刑を軽くしたりできる可能性が高くなります。

まずは弁護士に相談することをお勧めいたします。

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